よくある質問

鉄製フライパンのお手入れQ&A

鉄製フライパンはとてもデリケートです。使い方を間違えると、すぐにサビたり焦げついたりしますが、
お手入れのポイントをおさえれば、永く使い続けることができます。

  • 鉄製調理器具の取扱いQ&A

    • なぜ”油ならし”をするの?

      油をなじませるのに必要な処理だからです。
      鉄フライパンは油がなじむほどサビや焦げ付きを防ぐことができます。
      これは、フライパンの表面(の酸化皮膜)に小さな穴がたくさん空いていて、そこに油が入り込み、薄い油の膜がつくられるからです。
    • 油返しは毎回行わなくてはいけないの?

      フライパン全体が真っ黒くなって油がなじんだら、「油返し」を行わなくても大丈夫です。
      ただし、食材がこびりつくなら、油返しを続けることをおすすめします。
    • サビにくくするためには?

      使い終わったら、フライパンが温かいうちに、タワシやささら等を使って、洗剤を使わずにお湯で洗ってください。
      洗浄後は火にかけて水気を飛ばし、フライパンの内・外側をキッチンペーパー等で油を薄く塗ってください。
    • 洗剤を使ってはいけないの?

      洗剤は使用しないでください。
      洗剤を使うと「油ならし」「油返し」でなじませた油が洗い流されてしまい、サビやすくなったり、こげやすくなったりしてしまいます。
    • 上手に調理する方法は?

      食材を入れる前に充分にフライパンを予熱することが大事です。
      予熱の目安は、水滴を落として水滴が玉状になってコロコロと転がるくらいです。
    • 調理後は料理を入れたままにしても大丈夫?

      調理後はすぐに料理を別な容器に移してください。
      長時間入れたままにしておくと、フライパン表面の酸化皮膜がはがれてサビてしまう場合があります。
    • 長い間、フライパンを使わない時は?

      サビを防ぐため、内・外側に油を薄く塗り、湿気の少ない場所に収納してください。
    • 汚れがひどい場合は?

      しつこい油汚れがフライパンについた場合は、スポンジに食器用洗剤をつけて洗ってください。
      ただし油膜が取れてしまうので、火にかけてよく乾かした後、油を内・外側に薄く塗って収納してください。
    • 焦げついてしまったら?

      焦げついた時は、お湯を入れてしばらく煮立たせ、焦げつきをふやかしてからタワシやささら等で取り除きます。
      洗浄後、火にかけて水気を飛ばし、油を薄く塗ってください。
    • サビが発生したものはどうしたらいいですか?

      下記の方法をお試しください。
      1. クレンザー等の磨き洗剤を使ってゴシゴシと磨いてこすり落としてください。同時に表面の油膜を取り除き、水洗いして水気を拭き取ってください。
      2. 強火でフライパン全体を加熱してください。
      3. 熱が冷めたら、サンドペーパー(100~150番程度)で磨きます。
      4. もう一度水で洗って拭き取り、強火で熱します。
      5. 玉虫色に焼けたら火を止め、熱が冷めてから、“油ならし”を行ってください。
      この手入れは何回やっても(つまり何回失敗しても)さしつかえありません。 鉄は表面になにもコーティングしていないタフな素材だからです。何度でも玉虫色の酸化皮膜がよみがえりますので、ご安心ください。 上記の方法は、頑固なこげつきができてしまった場合にも有効です。

ステンレス製鍋のお手入れQ&A

  • ステンレス製品調理器具の取扱いQ&A

    • ステンレスとはどんな金属?

      ステンレスは、鉄(元素記号:Fe)に11.5%以上のクロム(Cr)が加えられた鉄合金のことです。
      英語では「stainless」と書いて、stain(サビ)+less(ない)と訳されますが、「サビない」ではなく「サビにくい」と理解してください。
    • ステンレスがサビにくい訳は?

      ステンレスがサビにくいのは、「クロム」のおかげです。
      クロムが空気中の酸素と結びついてステンレスの表面にバリア(不動態皮膜)を作りサビの発生を防いでいます。
      なかにはクロム以外に「ニッケル」が含まれるステンレスもあります。
      ニッケルはサビの進行を遅らせる働きをしているので、ニッケルが含まれていた方がよりサビにくいです。
    • サビはどうして発生するの?

      水が仲を取り持って、鉄と酸素が結びつきサビになります。
      ステンレスの主成分である鉄(イオン)が水に溶け出して、空気中の酸素と結びついてサビ(鉄の酸化物)が発生します。
      また、サビ発生の促進剤は塩素です。 水道水に含まれている塩素イオン濃度が高くなったり、塩素イオンを含んだ水の温度が上がったりするとサビやすくなります。
    • ふきん等で拭くと黒いものが付着するのですが?

      研磨剤の残りカスや不動態皮膜がこすれ落ちたものです。
      初めてお使いになる際には、製造時に使用する研磨剤の残りカスが落ちきれずに付着している場合もあるため、食器用洗剤を付けたスポンジ等で十分にこすり洗いしてください。
      それでも付着する場合は、水を沸騰させて流し捨てるか、さらに洗浄してください。
    • 上手なお手入れ方法はありますか?

      調理物を入れたままにしておくとサビ発生の原因になります。
      調理物は早めに別の容器に移し、鍋はキレイに洗って、水気を完全に拭き取りましょう。
      お手入れが不十分だとサビ(孔食)の発生や白い粉状のものが付着し虹色に変色する場合があります。
    • 保管時に注意することは?

      サビ発生の原因になる塩分・酸・水分のない場所で保管してください。
      塩分や酸を含んだ汚れを付着したまま放置したり、湿気の多い場所に保管したりするとサビが発生しやすくなります。
      また、素材の違う製品(鉄製やアルミニウム製など)と触れた状態で放置するとサビが発生する原因になります。
      重ねて収納・保管する際には注意してください。
    • サビを取り除くには?

      クレンザーを使って、磨き落とします。
      万が一サビが出た場合は、スポンジ等にステンレス専用クレンザーを付け、鍋の表面のスジメ(研磨目)にそってこすり落としてください。
      落としたら、水洗いし、水気をよく拭き取ってから保管してください。
    • 焦げついてしまいました。どうしたら良いでしょうか?

      煮焦げ・焼き焦げは、お湯に浸して焦げを柔らかくしてからスポンジやタワシで取り除きましょう。
      取れにくい焦げつきは、クレンザーを付けたスポンジや金属タワシでこすり洗いしてください。ただし細かいキズが付きます。
    • 普通に使っていたら、変色したのですが?

      ステンレス製品ではよくある熱変色ですのでご安心ください。
      変色は、ステンレスの表面の不動態皮膜が加熱されたことによって熱変色した着色現象です。
      衛生上は全く問題ありませんが、気になる場合はスポンジ等にステンレス専用クレンザーを付けてこすり落としてください。
    • 虹色のシミができました。大丈夫ですか?

      ステンレス表面の変色です。
      この虹色のシミは、水道水に含まれていた微量のカルシウムやケイ素などのミネラルが残ってステンレス表面の皮膜に付着して起こる現象です。
      そのまま使用されても体への害はありませんのでご安心ください。
      気になる場合は、水に食用酢を入れ弱火で数分煮込むと消えます。
    • 白い粉状のものが付きました。これは何ですか?

      水道水に含まれる微量のミネラル分が固まったものが正体です。
      白い粉はもともと水道水に含まれていたもので、体への害はありませんのでご安心ください。
      ただし長期間付着したまま放置するとサビ発生の原因になりますので、クレンザーで磨くか、水に食用酢を入れ弱火で数分間煮込んで取り除いてください。
    • 黒く変色してしまいました。なぜでしょうか?

      アクの強い食材を調理すると鍋や食材が黒く変色することがあります。
      これはアクの中の「タンニン」が、ステンレスの主成分である鉄と反応するために起こります。
      食材の味は変わりなく、鍋も問題なく使い続けられますが、気になる場合はスポンジ等にクレンザーを付けてこすり落としてください。
    • はがれたように白っぽくなったり、周囲が変色してきました。

      酸や塩素が原因の孔食によるものです。
      水道水や食材に含まれる酸や塩素イオンによってステンレス表面の不導態皮膜が侵されて、点状に白っぽくなったり、黒茶色に変色する場合があります。(初期の孔食)
      このまま放置すると孔食が進み、鍋底に穴があく原因になります。
      この現象が出たら早めにクレンザーを使ってこすり落とし、水気をよく拭き取って乾燥させてください。
      不動態皮膜が再生し、孔食の進行が止まります。
    • IH電磁調理器での注意

      IH電磁調理器で使用すると、磁力線上が急激に加熱されるため、熱ムラが発生しやすくなります。
      食材の焦げつきの原因になりますので、時々かき混ぜながら調理してください。
      また火力は必ず中火以下でご使用ください。